現在完了「have been/has been」を使いこして英語上級者になろう!
中学英語の最大の難関でもある「現在完了」。
ここで英語が嫌いになった人も多いのではないでしょうか。
そもそも現在完了って何?『have』は「持つ」って意味じゃないの?
ここでは、そんな疑問を解決し、現在完了の『have been』を完璧に理解できるように説明していきます!
1、そもそも現在完了って何?
まず、『have been』を使いこなせるようになるには、現在完了について理解しなければいけません。
現在完了形とは、主語+have+過去分詞で文を作る文法で、訳し方は大きく3つに分けられます。
「継続」「経験」「完了」の意味を持ち、それぞれの文によってどの意味を表しているのかが変わるカメレオンのような文法です。
この『have』は「持っている」と意味は持っておらず、あくまで文法の技法の1つとして使われているので、ここでは『have』=「持っている」の事は忘れてしまいましょう!
普通に『have』を使った動詞の文『I have a pen.』などと、現在完了の文の見極め方は『have』の後ろに過去分詞(been/seen/studiedなど)があるのか、名詞(pen/appleなどの物の名前)があるのかでわかります。
2、過去分詞って何だっけ・・・?
中学で習った『see/saw/seen』(シー、ソー、シーン)!覚えていますか?この一番最後に来ている『seen』が過去分詞です。
動詞には過去形、過去分詞に変化する時のルールに規則動詞と不規則動詞と2種類があります。
『see/saw/seen』は不規則動詞と呼ばれ過去形と過去分詞の形が違いますが、ほとんどの動詞は規則動詞なので動詞に(-ed)を付けるだけで過去分詞になるので、難しく考えず、下記のようにして下さい。
規則動詞の場合
規則動詞とは、過去形・過去分詞にする時に動詞に(-ed)を付けるだけの動詞です。
例)Studied/played/liked/cookedなど
過去形の時に(-ed)が付く動詞は過去分詞も同じく(-ed)が付くだけです。
不規則動詞の場合
不規則動詞とは文字通り、原形、過去形、過去分詞になる時に形が変わってしまう動詞です。
不規則にルールなく動詞の形が代わるので、辞書で調べる、何度も使って覚える以外に習得する方法はありません。
例1)原型-過去形-過去分詞で形が全部違う動詞
go-went-goneなど
例2)過去形と過去分詞が同じ動詞
have-had-hadなど
例3)原型-過去形-過去分詞で形が全部同じ動詞
cut-cut-cutなど
例4)原型と過去分詞が同じ動詞
come-came-comeなど
『have been』の『been』はBe動詞(is/am/are)の過去分詞で、不規則動詞の1つです。
3、現在完了が持つ3つの意味「継続」「経験」「完了」
現在完了形は大きく分けて「継続」「経験」「完了」の「3つのKの意味」があります。
過去形と大きく違う点は、過去形ではただ過去に起こった出来事を話しをしているだけで、現在完了形では過去に起こったことが今現在にも関係している場合や過去に何かをしていた期間について話したい時などに使われる文法です。
①「継続」を表す現在完了
「昔からやっていて今も続けている」と言いたい時など、「have+過去分詞」で表すことができる。
(5歳の時から英語を勉強している)
②「経験」を表す現在完了
今までの人生で経験したこと、行った場所など伝えたい時にも「have+過去分詞」を使います。
(東京に行ったことがある。)
He has played soccer.
(彼はサッカーをしたことがある。)
③「完了」を表す現在完了
「たった今終わりました!」と言いたい時に使います。
(今掃除が終わりました。)
I’ve just finished cooking.
(やっと料理が完成しました。)
では、ここからは現在完了の3つの意味を意識して『have been』の使い方を見ていきましょう!
4、一番よく使うフレーズ「I have been+場所」を覚えよう!
『have been』を使った文といえば、これでしょう!
「私は〇〇に行ったことがある」という意味で使われる『have been +場所』は、深く考えず、フレーズとして文を丸ごと覚えてしまうのが一番簡単です。
代表的な文を3つ紹介するので、シャドーイングをしたりして覚えてしまいましょう!
現在完了の3つの意味の中の「経験」にあたるこのフレーズ。
覚えておけばいろんな場面で使えます。
『to London』という言い方はもう既にロンドンにいないが、行ったことがあると言いたい時に使います。
『I’ve been』は『I have been 』の省略した形です。
先ほど①では「行ったことがある」と聞くのに『〜to London』を使いましたが、今もその場所に住んでる時には、『in Vancouver』という言い方をします。
この文は普段の会話の中でもよく使われるので、このまま丸暗記して地名だけ入れ替えて使えるようになりましょう!
Be動詞には「〜にいる、存在する」という意味があるため、「どこどこに行ったことがある」と現在完了を使って言いたい時にはBe動詞の過去分詞『been』を使います。
「行く」という意味の『go』には「今いる場所から遠ざかる、離れる」という意味もあるため、『Have you ever gone to Tokyo?』は「東京に行ったことがありますか?」という意味で使う英文としては間違った文になり、言いたいことが伝わりません。
5、現在完了進行形と現在完了の『have been + …ing』使い方
『have been + …ing』は現在完了進行形と呼ばれている文法ですが、現在完了形と同じ意味、同じ使い方をするので、ひとまとめにして覚えてしまいましょう。
『have been + …ing』にも、現在完了と同じく「継続」「経験」「完了」の3つの意味合いがあり、文によって何を意味しているのかを考える必要があります。
【継続】
(マイクはアップルで働き出してから3年たっている。)
この文と『Mike has worked for Apple for 3 years.』はほぼ同じ意味合いで使うことできます。
ここでも現在完了進行形にすることによって、ただ働いてだ事実だけでなく、頑張って働き続けている姿や、忙しくする姿を想像しやすくさせます。
※主語が三人称単数(He/She/人の名前)の時は、haveではなく hasを使います。
【経験】
(最近どうしてたの?)
久しぶりにあった友人に「最近何してた〜?」と日本語でも聞きますよね。
「何してた?」と聞きたくてもここで使うのは必ず『How』にしましょう。
『What have you done?』にすると、「何を終わらしたか?成し遂げたか」とそんな意味合いになってしまうので、近状を聞きたいなら『How have you been doing recently?』と尋ねましょう。
【完了】
(1時間もずっと掃除をしていました。)
例えば、ただ掃除をした事を伝えたいだけなら過去形で『I cleaned my room.』や現在完了で『I have cleaned my room.』と言えばいいですよね。
ではいつどんな場面で現在完了進行形を使うんでしょうか?この文法によって強調される意味合いとは何だと思いますか?
現在完了進行形を使うと、バタバタと掃除をし続けてという事や、長い時間掃除をしていたという事を強調することができます。
また続けていた掃除がやっと終わった!大変だった、そんな感情も伝えることができます。
6、こんな使い方もできるの!?裏技「have been 」
①『have been』+形容詞
『have been』+形容詞を合わせて使うと、「ずっとこんな気分!」と言った感情や、「ずっと雨が降っている」など継続した状態を表すことができます。
(この3日間、母は機嫌が悪い。)
I’ve been happy since I met you.
(あなたに会ってから、私ずっと幸せ)
It has been rainy for a while.
(ここのところ、雨が続いています。)
Doraemon has been the most famous anime for a long time.
(ドラえもんは長い間人気があるアニメです。)
②『have been』+受動態
受動態とは「受け身」とも呼ばれる文法で、動作を受ける側が主語になる時に使う文で、Be動詞+過去分詞で文を作ります。
【現在形】
(妹が私の昔の車を乗っています。)
【受動態】
(私の昔の車は、妹が乗っています。)
『have been』+過去分詞で現在完了形の受動態の文を作ることもできます。
【現在完了】
(私の妹が私の昔の車を3年間乗っている。)
【現在完了受動態】
(私の昔の車は妹が3年間使っている。)
③Will +『have been 』+受動態
Willは未来系と言って、これから先の出来事を伝えたい時に使う文法ですが、Will +『have been 』+受動態で未来系の現在完了受動態の文を作ることができます。
【未来系 現在完了受動態】
(妹がニューヨークから帰ってくるまでに、僕の昔の車は直っているでしょう。)
ここまでくるともう何の文法かわからなくなってきますが、『will』で未来系「〜でしょう」を表し、『have been fixed 』である時点までに完了・結果を出している、この分では『fixed』なので、車が直っている(完了)事を表しています。
未来系現在完了受動態ではよく使われる『by the time〜』は「いついつまでに〜」という意味で、ここでは「妹がニューヨークから帰ってくるまでに・・・」となっています。
まとめ
今回は『have been』を使った色々な文法を紹介しましたが、本当にこの1つの文法でも沢山の使い方、言い表し方があり、英語の奥深さを感じる文法ですよね。
『have been』を使った表現は、日本語にはなかったり、和訳をすると意味が少し変になったりするので、理解できるまで難しいですが、例えば映画やドラマを見ていて『have been』を使った文が出てきたらメモを取るなどすると、どんな場面で使っているのかを理解しやすくなります。
自分なりに身近なことについて『have been』を使った文を作って練習してみましょう!
今回のレッスンでご紹介した下記の3つの英文はよく使うので覚えておいて下さいね!