「時間がかかる」の英語|ビジネスでも使える動詞・形容詞や20例文
日常生活で英語圏の人と日本人の大きな違いのひとつに時間の扱い方や感じ方があります。
ネイティブの生活では1分1秒を争うことが少ないように感じます。
それにレストランなどで注文したものがなかなか来ない時に「食事を持ってくるのにずいぶん時間がかかる」と捉えるのか「じっくり時間をかけて調理している」と考えるのかでも気分が大きく変わります。
「時間がかかる」をさまざまな角度から英語で表現できたらいいですね。
時間には比較的おおらかなネイティブたちですが、やっぱりビジネスとなると話はちょっと別ですね。
丁寧で迅速な対応は国が変わってもビジネスの基本です。
ビジネスシチュエーションをメインに 「時間がかかる」の英語例文をたくさん用意しました。
【「時間がかかる」の英語例文 ビジネス編】
ビジネスではお客様や取引先との間でトラブルにならないように前もって「時間がかかる」ことを伝えるとトラブルになりません。
また相手に急がせないようにTake your time「ゆっくりでいいですよ」という言い方も大切です。
ビジネスで使える 「時間がかかる」の英語表現の例文をTake time とTime-consumingの2通りで 品詞と一緒に紹介します。
•Take time 時間がかかる
Take ( 動詞 )プラスTime ( 名詞 ) というシンプルな形なのでわかりやすく、使いやすい表現です。
There is no hurry. Please take your time.
急ぐ必要はありません。 どうぞお時間をおかけください。
He is very careful and takes his time so he won't make any mistakes.
彼は非常に慎重です、間違いを犯さないように時間をかけてやっているのです。
There are a lot of things we need to get right, so let's be sure to take our time on this.
正確に処理しなければならないことがたくさんありますので、このことには時間を取らせていただきます。
Could you please describe what happened that day? Take your time—we want it to be as accurate as possible.
その日に何が起こったのか説明してもらえますか? 時間をかけて結構です。できるだけ具体的にお願いします。
The finances of the City were in a shambles and would take time to recover.
市の財政は混乱状態にあり、回復するのに時間がかかるだろう。
*Shamblesは「大混乱」「めちゃくちゃ」「てんやわんや 」などを意味する名詞です。
例えば大きな地震の後の町ならThe town lay in shambles「街は修羅場と化した」と表現することができます。
•Time-consuming 時間がかかる
Consumeだけなら「消費する」という動詞です。
time-consumingで「時間の消費」という形容詞になっています。
Well, that special cleaning is a time-consuming job.
えぇ、あの特別なクリーニングは時間のかかる仕事ですよ。
A : This is a difficult and time-consuming investigation…
これは難しくて 時間のかかる調査ですね…
B : Take it easy.
気構えなくて大丈夫ですよ。
* Take it easyは「お気楽にね」「あせるなよ」「落ち着いて」などの軽い意味のイディオムです。
カチカチに緊張したときにこう言われたら気分が楽になりますね。
オフィス内で同僚にこう声をかける場面も少なくありません。
Both of these had to be marked manually which is very time-consuming.
これらは両方とも手動でマークする必要があり、非常に時間がかかります。
Adopting from other country is a complex and time-consuming process.
他の国からの採用は複雑で時間のかかるプロセスです。
Searching for the missing parts can be time consuming.
不足している部品の検索には時間がかかる場合がございます。
【「時間がかかる」の英語例文 オフィス編】
オフィスの中ではビジネス英語とともに日常会話も使います。
上司からは硬い表現を使われても、同僚は普段使っている英語で話しかけてきます。
会話も簡単な言い方が主流です。
若い人たちの間では新しい表現や流行りの言葉も飛び交っているでしょう。
家族や友達と話すときのようにリラックスして話してOKです。
また普段の会話でもTake timeはよく使います。
Need long time 長い時間が必要
Take time out to 時間を割く
Spend time 時間を費やす(過ごす)
Plenty of time たっぷりな時間
Use a lot of time 長い時間がかかる
A : Should I fix your computer tonight? I guess, it needs long time.
オマエのパソコン今夜直したほうがいい?結構時間がかかると思うんだよね。
B : Oh, no rush at all. Take your time.
ああ、急がなくていいんだ。 ゆっくりやって。
* No rush( at all )または No hurry ( at all ) は両方とも「 急ぎませんから」「あせらないでいいよ」の意味です。
こう言われたら 自分のペースで進めて大丈夫です。
時間がかかっても構わないときに言う相手を思いやった一言です。
In the future, my brother may well take time out again to volunteer his services in other countries.
将来兄は、また外国でボランティアに時間をつぎ込むかもしれません。
* Take time out toで「〜するために時間を割く」という意味になります。
口語的に和訳するなら「時間をとる」にすると自然です。
A : Then? Are you going to change the jobs?
それで?あなた転職するつもりなの?
B : Probably, Because I want to spend more quality time with my family.
おそらくね、家族ともっと充実した時間を過ごしたいから。
A : Take your time.
ゆっくり考えるのよ(急いじゃダメよ)
*ネイティブたちはライフスタイルに合わせて転職もよくします。
“基本は家族”という考えが深いようです。
人によっては“引っ越しをしたいからとりあえず仕事を辞める”なんてこともあるほどです。
A : There are too many things to do for me.
私にはやることが多すぎます。
B : You've got plenty of time.
時間はかかって大丈夫ですよ(十分な時間があります)。
A : You are sitting there long time, what's going on?
長い時間そこに座ってるけど、どうした?
B : I am using a lot of time to try and figure out how to use new machine.
新しいマシンの使用方法を把握するのに、すごい時間がかかっちゃってるんですよ。
* Using timeはゲームの時間配分やスケジュールを立てるときなど時間の制限を意識した表現に適しています。
Use a lot of time で「長い時間がかかる」です。
【時間や期間を意識して伝える 例文】
「5分だけ!」というような特定の時間を指す場合の言い方です。
就業中でも食事や休憩はとります。
そういう時間を取っている時、同僚や取引先にどう表現したら伝わりやすいでしょう。
粋な英語でポンッと言えたらめちゃくちゃクールですよ。
A bit of a while 時間がかかる
Be right back すぐ戻ります
Give me 10 minutes 10分ください
This test takes a bit of a while.
このテストには少し時間がかかります。
A : Will you wait for me? I'll be right back. I have to bring my laptop.
お待ちいただけますか?すぐ戻ってきますから。自分の パソコンを持って来なくてはならないのです。
B : Sure, no problem.
もちろんです、問題ありませんよ。
* I'll be back「戻ってきます」 にrightをつけると「すぐに戻ります」と時間を意識させるフレーズになります。
I'll be back soonよりも「すぐに」が強調され、席を外す“程度の短い時間を指すときに用います。
A : Are you finished the work yet?
作業はもう終わった?
B : Almost, give me 10 more minutes.
もう少し、あと10分くらいかかります。
*例3でBさんはGive me 10 more minutes「もう10分ちょうだい」と言っていますが「あと10分待ってて」の意味が濃い言い方です。
10分のかわりに1時間、1週間など好きな言葉を入れて使えます。
【ネガティブに「時間がかかる」を表現】
エレベーターがなかなか来ないときに「あー、なんでこんなに遅いんだ!」と言いたくなりませんか?
そんなときの英語表現にもちょっとだけ触れておきます。
人や企業に対して使うとイヤミや皮肉になりそうですので、注意してください。
Slow 時間がかかる、トロい、ノロい、鈍い
Wasting time 時間の無駄
A : How long taking time for renewal the permission card?
許可カードの更新にどれくらい時間がかかるの?
B : It takes about 6 months.
約6か月かかります。
A : I don't know, why the paperwork is so slow.
どうして事務処理にこんなに時間がかかる( 遅い )のかボクには分からないね。
* Slowをネガティブな意味で使うことは結構あります。
寝起きなどでぼんやりしている状態もSlowで表すことができます。
WiFiやコンピューターの作動に時間がかかる時にもSlowで表現することができます。
また期間や時間の長さを聞く時にはHow long〜で質問します。
A : What are you doing there, Tommy?
トミー、そこで何をしているの?
B : I am shredding papers by scissors.
ハサミで古い紙を細断しているんだよ。
A : It takes longer time than paper shredder. Use the machine, do not waste your time.
シュレッダーよりも時間がかかるじゃないの。シュレッダーを使ってよ、時間を無駄にしないでね。
*比較級が出てきました。
Takes longer time thanで「〜よりも時間がかる」という表現です。
時間の基準がthanの後のもので決まります、この場合は“シュレッダーより(ハサミの方が)遅い”です。
Wasting timeは「時間をムダにする」の意味です。
シュレッダーを使わずにハサミで細断して「時間がかかる」ことを意味のないことと捉えて言っています。
【「時間がかかる」を言った後で お礼の言葉編】
誰かに待ってもらったらお礼を言うのは当然です。
それがビジネスだったらことさら丁寧にお礼を言いたいですね。
面白いことに英語圏では「お待たせして申し訳ありません」とはあまり言いません。
基本的に「お待ちくださってありがとうございます」「ご協力に感謝します」という考え方なので加害者、被害者意識はゼロです。
でも常識を超えた時間や期間をまたせてしまったら、それはやっぱりクレーム行きです。
「時間がかかって」しまった後も英語でしっかりフォローできるといいですね。
Thanks for your comprehension I appreciate your flexibility.
ご理解ありがとうございます、お客様の適応性に感謝いたします。
We appreciate your patience and understanding.
お客様のご忍耐とご理解に感謝します。
I appreciate you sticking with me.
ご負担を負っていただき感謝します。( ご面倒をおかけして申し訳ありません )
* 日本の企業なら間違いなく謝るフレーズです。
この場合、英語を話す文化としてAppreciate がよく使われます。
またstick withは「面倒な、イライラすることを引き受けること」を意味するイディオムですが、他の意味もあるので文脈に注意しましょう。
Thanks for listening.
ご静聴いただきありがとうございました。
*長いスピーチやプレゼンテーションの最後の締めくくりに使うフレーズです。
Thank you for listening to my presentationのようにtoでmy presentationにつなぎます。
Speech「スピーチ」Lecture「講義」Preach「説教」などに入れ替えて活用できます 。
Thanks for your compassion.
思いやりをいただき感謝いたします。
I'm thankful for your support and understanding.
お客様のサポートとご理解に感謝します。
Thanks for your expression of faith in my abilities.
私の才能に対する信頼をお見せいただきありがとうございます。
*時間がかかって待っている方は気が気でないこともありますね。
ビジネスでは何の保証もないまま信頼だけで待つ状況も出てきます。
そんな時にはお礼の言葉も例7のようにちょっと気を利かせてみましょう。
We value your trust.
私たちはお客様の信頼を大切にしております。
Thanks for your encouragement.
お励ましいただきありがとうございます。
*例8、例9は ビジネスで幅広い意味で使われているフレーズです。
日常会話ではなかなか耳にしませんが、覚えておいて損はありません。
【こんな言い方もある「時間がかかる」の英語】
・動詞
Delay 遅れ
Defer 延期する
Hesitate ためらう
Procrastinate 先延ばしにする、グズグズする
Balk 進もうとしない、立ち止まる
make time for 時間を作る
・熟語、イディオム
Take some time しばらく時間がかかる
Take a long time 長い時間がかかります
Stall for time 時間を稼ぐ
Gain time 時間を稼ぐ
Put off 延期する、待たせる、遅らせる
Take one's time 時間をかける
Hang fire ぐずつく、手間取る
Be indecisive 優柔不断である
Hang back しりごみする、ためらう
Hum and haw 口ごもる、ためらう
【まとめ】
「時間がかかる」の英語表現を 【ビジネス編】ではやや硬くTake timeとTime-consumingの2通り、【オフィス編】では少しカジュアルに6通りをピックアップしました。
上記のどれにもTimeという言葉が入っています。
英語でも“時間”に取って代わる言葉はほとんど見当たりません。
でも具体的な時間の長さを表したいなら【時間の長さや期間を意識して伝える 例文】 で説明したA bit of a while やBe right back を使えばいいのです。
どちらにしても「時間がかかって」しまって誰かを待たせてしまったらそれなりの挨拶が必要ですね。
その時には【お礼の言葉編】の例文が強い味方になるでしょう。