ネイティブがよく使う“I’d like to…”の使い方は?類似表現との使い分けと一緒にマスターしよう

なぜネイティブはI’d like to…を使いたがるのか考えたことありますか?

仲間内ではジョークの連発で陽気なネイティブも、いったんビジネスや社交の場に出ればそれなりの言葉で話し始めます。

オトナが使う“気の利いた表現の登場”です。

そんなオトナ表現のひとつがI’d like to…です。

このI’d like to…のようなフレーズを使えば日本語の敬語のように丁寧でやわらかい言い方になります。

それにI’d like to…が素晴らしいのはこの表現を使うことで言葉はもとより、人柄もめちゃくちゃスマートな印象になることです。

なるほど、ネイティブが使いたがるわけですね。

通じる英語から丁寧な英語へシフトチェンジです!

【丁寧な英語Will Would Please 】

丁寧な英語表現をするときにまず思い浮かぶのが Will とWould そしてPleaseですね。

Will とWould はどちらもメインの動詞だけでは表現できない“可能性”などを表す働きをします。

でもこれら2つの単語の使用には大きな違いがあるのです。

その違いとWill の2つの使い方をマスターしましょう。

そこさえ押さえておけば WillとWouldが自由に使えるようになるのです!

Pleaseとの比較にも注目です。

・Willの使い方1:
未来形。今後の出来事で、はっきり断言できることに使います。

例)
You will listen to me.
あなたは(絶対)私に耳を傾けるでしょう。

・Willの使い方2:
信念(将来起こると信じていること)、意思決定、今後起こること、要求、やりたいこと、約束、予想されることについて話すときに使います。

「〜してくれますか?」の表現にもなりますが、毎回 必ず丁寧な表現になるとは限りません。

例1)
Will you listen to me?
(私の話を)聞いてくれますか?

*例1のWillを使った質問では話を聞いてくれるのか、そうでないのか相手の意思の確認をしています。

例2)
Mom will help him, said his sister.
“ママが彼のお手伝いをするわ”と彼の妹が言いました。

・Wouldの使い方:
好み、招待、リクエスト、手配、許可の求め、 仮説の話を丁寧な言い方として使用できます。

もう一つの使い方はご存知Willの過去形です。

例1)
Would you listen to me?
お耳を拝借(お聞きいただけますか?)

・Pleaseの使い方:
丁寧な表現になる英語の代表選手がPlease 「どうぞ」だと思っていませんか?

Pleaseには「お願い」の意味もあり、状況や言い方によっては相手に押し付けるムードがでます。

へりくだった言い方やソフトな英語表現になるとは限りません。ちょっと注意が必要です。

例1)
Please listen to me.
お願いだから聞いてちょうだい。
例2)
Please help yourself.
ご自由におとりください(ご自由にどうぞ)

* Will 、Wouldは「時間」「権限」「確定」を感じさせますがPlease にはそのような効果はありません。

【 I’d like to…の構造】

Wouldの意味と使い方をマスターしたところでI’d like to…を「I」「would」「like」「to」に解体して理解度を深めます。

I’d like toは I would like toの略です。

・「 would
〜したいと思う(控えめさを表現)

・「 like
~を望む、欲する、~を好む、気に入る、 ~を楽しむ、面白いと思う

・「 to
ここで使うtoは不定詞です。to+動詞の原形の構文です。

toに動詞がつくと「〜すること」のように名詞的な意味の働きをします。

To study で「勉強すること」To cookなら「料理すること」と表現することができます。

例1)
I’d like to eat pineapple.
パイナップルを食べてみたいと思います。

*これは“パイナップルをぜひ食べてみたい”と思う時に使います。

パイナップルを一度も食べたことがなく今後ぜひ試してみたいと思っているなら、この表現がぴったりです。

“パイナップルをぜひ食べてみたい”とは思っていますが切羽詰まった感覚や重要感はありません。

将来の出来事の仮定法として使っているのです。

また「いつかパイナップルを食べるよ」という意思表示にも使えます。

例2)
Hi. I'd like to deposit this into checking, please.
こんにちは。 これをチェックに預けたいのですが。
例3)
I'd like to send this via registered mail.
これを書留郵便で送りたいのですが。
例4)
I'd like to cancel my membership.
メンバーシップをキャンセルしたいのですが。
例5)
I'd like to tell you something
何か伝えたいのですが。

*例5はネイティブが時々使う表現です。

で大切なことや言いづらいことを言う直前のフレーズです。

愛の告白の時にも使いますよ!

【I’d love to…との使い分け】

「喉から手が出る」という表現がぴったりなI’d (I would ) love to…です。

見た目I’d like to…にそっくりですね。

使う場面によってはI’d like to…と意味にほとんど差がないのが現状です。

それではどこがどう違うのか例文に沿って説明していきます。

この微妙な類似表現の使い分けができれば英語はネイティブ並みですよ!

・「 would
〜したいと思う(控えめさを表現)

・「 love
強い関心がある、〜が大好き、〜をしたいと強く思う、〜が必要

・「 to
toは不定詞、to+動詞の原形の構文

例1)
I’d love to eat pineapple.
私はパイナップル が食べたいです。

*パイナップルが大好物で食べたくてうずうずしていればこの表現です。

またwould love toにすることで「今すぐにでも食べたい」というある種の時間(切羽詰まった感覚)や重要感が出ます。

パイナップルを食べることができる環境で、誰かがこれを聞きつけたらすぐにパイナップルを持ってきてくれると思いますよ。

例2)
I'd love to stay, but I have a lot of work to do.
私は滞在したいのですが、やらなくてはならない事がたくさんあるのです。

【I like to…との使い分け】

I like to…は「するのが好きです」「したいです」と捉えると自然です。

そしてI’d like to…と同じように願望を表します。

でもWouldが入ったI’d like to…「したいのですが」のような丁寧さは出ません。

例1)
I like to eat pineapple.
私はパイナップルが食べたいです / 私はパイナップルを食べるのが好きです

*「パイナップルの食感を楽しむ」「パイナップルにこだわりがある」「パイナップルを食べる動作そのものが好き」ということを伝えるフレーズです。

重要性も時間性も感じさせない意思表示だけの表現です。

例2)
I like to play the guitar.
私はギターを弾くのが好きです。
例3)
A:How about another movie?
別の映画はどうなの?

B:I like to watch this movie…
ボクはこの映画を見るのが好きなんだ…

*例3でTo不定詞がなくI like this movie「ボクこの映画好きだよ」と言ったら、鑑賞すること自体は含まれなくなります。

例4)
I like to hold meetings.
私は会議を開くのが好きです。

【I want to…との使い分け】

「〜したい」のシンプルな表現です。

丁寧でソフトな感じのI’d like to… とは違って飾った感じのないストレートな言い方です。

欲望、希望を表現するだけで時間の感覚は出せません。

構文はwant +to不定詞です。

例1)
I want to go to school with my dog.
犬と一緒に学校に行きたいよ。
例2)
I want to finish my job quickly.
さっさと仕事を終わらせたいわ。
例3)
A:You look so tired tonight.
今夜はすごく疲れているみたいだね。

B:Yeah, I wanna sleep right away.
うん、すぐに寝たいんだよね。

*Yeahはヤァと発音し「うん」「ええ」を表すYesのスラングです。

WannaもまたスラングでWant toの縮まったものですワナと発音します。

意味は「〜したい」でWant toと変わりません。

【 To不定詞のない丁寧な表現】

英語の丁寧な言い方は他にもあります。

To不定詞を使わないやんわりしたオトナ表現の英語の紹介です。

親戚や知り合いに使っても違和感はないでしょう。

でも高級感や上品さ、教養の深さはバッチリ出すことができます。

スラングとは違ったかっこよさがありますね!

この丁寧な表現をフル活用して英語力をアップさせましょう 。

Shall
Could
May

Shall:「〜しましょうか?」丁寧な言葉のShallです。

意味を英語の辞書で調べるとto make a suggestionと書いてあります。

要するに「提案する」の意味ですね。

日本語の「〜しましょうか?」に相当する優しくキレイな表現です。

例1)
Shall we dance?
踊りませんか?
例2)
Shall we go now?
今行きましょうか?

Could:「〜してもいいですか?」Couldの表現は英語の辞書ではPermission「許可」となっています。

自分の行動は後回しにして、先に相手のことを考えて許可を求めるところに謙虚さがでます。

Couldは Can よりも丁寧ですが Wouldほどの丁寧さは出ません。

例1)
Could I use your phone please?
あなたの電話を使ってもいいですか?
例2)
Could you tell me the way to the station please?
駅までの道順を教えてください。

May:「〜してもいいですか?」の意味です。

Could との大きな違いはMay の働きがPossibility「可能性」だということです。

Could の「許可」に対して「可能性」を聞いているのでへりくだった感じは深くなります。

何か人に聞くときに一番フォーマルな言い方がMay I〜です。

こんなに丁寧に言われるとなかなかNoとは言いづらいですね。

例1)
May I borrow your dictionary?
辞書を借りてもいいですか?
例2)
May I go to the bathroom?
トイレに行ってもいいですか?
例3)
May I?
いいですか?

*例3は不完全な文章ですが実際の会話で出てくることがあります。

相席を申し出るときなどで日本語の「よろしいかしら?」といったところです。

文章が不完全な分、フォーマルさは消えます。

【もっとある関連表現】

Hope + to do
…したいと思う、…であればよいと思う

Hope + that
…したいと思う、望む.

Respectfully
謹んで

Perhaps
できましたら、もしかして、もしかまわなければ

Do you mind
構いませんか?

Pardon me
失礼?(なんておっしゃいました?)

would be glad to
喜んでします

be delighted to
喜んでします

【まとめ】

今回はI’d like to…「〜したいのですが」を中心とした類似表現がたくさん出てきましたね。

オトナっぽい気を使った英語表現です。

基礎英語から一歩踏み込んだ成熟した英語ですね。

これで会話の相手を尊重した気持ちを出せます。

このような丁寧な英語はビジネスやフォーマルな場面で必要になります。

なじみのあるWould、Will などの英単語にも丁寧な意味があります。

丁寧さもレベルを追って覚えると使いやすくなります。

【To不定詞のないオトナ表現】のShall、 Could 、Mayも響きの良い上品な英語です。

英語学習をする時には新しい表現だけでなく類似表現や関連表現にも触れておきましょう。

ボキャブラリーも増えて、英語力のアップにつながりますよ!

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