初対面のネイティブとの会話で避ける話題は?

ネイティブたちはおしゃべりが大好きです。

初対面の人にでも陽気に明るく話しかけてくれます。

あれこれ質問されたり、話を聞いているうちにいつのまにか親しくなっていたなんてことはないですか?

ネイティブ得意のジョークで笑わされることもあるでしょう。

話のテンポが早いと思いつきで片っ端から話しているようにも感じます。

でも初対面の人と話すときには気をつけなければならない話題があるのです。

文化の違う英語圏では話題選びもちょっと違ってきます。

最初の会話選びに失敗してしまうと第一印象だけでなく、信頼関係がうまく作れなくなります。

その後ギクシャクした関係を修復するのは大変なことです。

海外では初対面の話題一つでキャリアアップのチャンスを逃してしまうことだってあるほどです。

誰だってそうはなりたくありませんね。

今回は“初対面ならこれだけは口にしない方がいい”という会話ネタをNG例と一緒に紹介します。

【スラングを使っても大丈夫?】

「どうせ英語を話すなら、ネイティブが使うスラングを積極的に使った方が早く親しくなれるんじゃないか?」と思うのはちょっと行き過ぎかも知れません。

スラングには誰もが知っている一般的なものもありますが、年齢や地域で変わるものもあるのです。

ムリにスラングを使うより、知っている英語に気持ちを込めて話すほうがずっと印象がよくなります。

特に初対面の人には“英語”という言語にも敬意を払って接したいですね。

Nice to meet yaよりNice to meet youです。

*YaはYouのスラングです「ヤ」と発音します。またYesの意味でも使います。

【NG話題のTOP3】

ネイティブが初対面で避けてほしい、または避けたいと思っている話題の中で特にNG度が強い話題3つです。

− ネガティブ

否定的な話題は、話した人の第一印象より強く残ることがあるそうです。その場のムードも暗くしてしまいます。

明るく、人懐っこいネイティブには似合いませんね。

NG例1)
I hate this school.
ボクはこの学校がキライなんだ。
NG例2)
My boss is a damn.
私の上司ってイヤなヤツよ。

− お金

お金の話はとても個人的なものです。

当たり前ですが会っていきなり相手の給料や支払い額などを聞くのは失礼です。

ネイティブは独立が早く、10代で親元を出る人もたくさんいます。

それ以降は親や兄弟でさえお金の話はあまりしないという人だっているのです。

お金の価値も人それぞれなので、この話は初対面の人には向きません。

NG例1)
What's your salary?
あなた、お給料どのくらいもらってるの?
NG例2)
How much is your rent?
お宅の家賃っていくらですか?

− 政治的

選挙が近づいている時には特に避けたい話題です。

政治の話は感情的になりやすい話題でもあります。

もし政治の話が出てしまったら個人の考え方、捉え方、所属には触れず事実だけを客観的に話すようにしましょう。

NG例1)
I'm a Republican/Democrat.
私は共和党/民主党です。
NG例2)
Who will you vote for?
誰に投票しますか?

*日本よりもオープンマインドな海外でも初対面でこんな質問は歓迎されません。

選挙のキャンペーンだと思われそうです。

聞いたところでイヤな顔はされても、まず答えてもらえません。

NG例3)
What's your stance on immigration/capital punishment?
移民/死刑についてのあなたのスタンスは?

*話題になっているニュースがあると、誰かの意見を聞いてみたくなりますね。

ネイティブが家族や知り合いと政治の話題で討論をするのを見たことがある人もいるでしょう。

でも初対面の人と話すには話が主観的すぎます。

【宗教】

例えば「クリスマスの夜にカノジョと教会でデートできたらロマンティックですね!」これ、明らかに文化と宗教を混同しています。

神様を礼拝するのと個人のデートを一緒にしちゃっているのです。

イースター、クリスマス、ラマダンなどは宗教の行事です。

このように私たち日本人は気をつけているつもりでも、うっかり宗教の話をしてしまう可能性が高いのです。

NG例1)
Do you believe in God ?
あなたは神を信じますか?

*宗教の話は英語圏の方が日本よりずっとしやすいのは確かです。

でも興味本位で質問したり、勧誘したりすれば今後の関係に影響が出ます。

ネイティブだったら宗教の質問やアドバイスは聖職者に聞くでしょう。

NG例2)
Are you religious?
あなたは信心深いですか?

*これまた言われた方は「大きなお世話です」ね。

答えがYESでもNOでも後に続く話にたいして期待できません。

宗教の話だけではなく、答えに困るような質問は避けましょう。

NG例3)
I'm a devout Christian / Jew / Muslim.
私は敬虔なキリスト教徒/ ユダヤ教徒 / イスラム教徒です。

*Christian は「クリスチャン」Jewは「ジュウ」Muslimは「ムスリム」と発音します。

【カミングアウト】

ここで取り上げたカミングアウトとは性的指向のことです。

こういうことは自分とパートナーだけの問題で、他の誰かが関わるようなことではありません。

相手の指向を聞く、カミングアウト をするなどはセクシャルハラスメントだと思われることだってあります。

そうなったらもう2度と会話をするチャンスは来ないでしょう。

NG例1)
I'm gay.
私は同性愛者です
NG例2)
I'm straight.
私はストレートです。

* Straightは「異性愛者」つまり同性愛者ではないというスラングです。

この言葉は異性愛者でない人を曲がっているような言い方だという考えがあり、差別用語だと言う人もいます。

NG例3)
I'm asexual.
私はアセクシャルです。

*Asexualは「性的欲求を持たない」「セックスに興味がない」の意味です。

またBisexualと言えば「両性愛者」、Transgenderなら「心と体の性が一致していない人」です。

【うれしいはず】

大きなお腹の女性に会うとパッと”妊娠”の文字が頭に浮かんできます。

こちらまで赤ちゃんが生まれてくるのが待ち遠しくなりますね。

でも本当に妊娠でしょうか?間違っていたら取り返しがつきません!

それにこの話題もとてもプライベートなもので、あからさまに個人情報を探っていると思われても仕方ないのです。

NG例1)
When is your baby due?
赤ちゃんの出産予定日はいつですか?
NG例2)
Congratulations! I see you're expecting.
おめでとうございます。(赤ちゃんがうまれてくるのが)待ち遠しいでしょう 。
NG例3)
Are you pregnant?
あなた妊娠しているの?

【ほめてるつもり】

思わず外見や持ち物をほめたくなることってあります。

ほめられれば誰だって気分がいいものですね。

でもネイティブは初対面の人には避けるべき話題だと言います、どうしてでしょう?

人はどこにコンプレックスを持っているか見た目ではわからないからだそうです。

ほめたつもりが気になるところをズバッと指摘された気持ちにさせてしまっては、こっちも楽しい会話にはなりません。

NG例1)
I love your dress.
私はあなたのドレスが大好きです。
NG例2)
Who does your hair?
誰があなたの髪のメンテナンスするの?
NG例3)
Have you lost weight?
痩せました?
NG例4)
You look so different in real life than you do in your profile photo.
実際とプロフィールの写真と全然ちがって見えますね。

【不幸自慢】

日本人には自分がへりくだって相手を持ち上げるというスキルがあります。

それに似て自分の不幸を持ち出して他人に「この人よりはマシだな」と思ってもらうということがあるようです。

ところが、ネイティブに「あなたはまだいいですよ、私なんか…」と言ったところで、不幸を報告しているように思われるだけです。

不幸話は人をハッピーにはさせません。

NG例1)
I broke up with girlfriend but I miss her.
彼女と別れたんです、でも未練があってね。

*同じ境遇にあっても個人の独立意識が高い英語圏では、それほど共感されません。

よほどのゴシップ好きでない限りは、話題を変えようと気を使ってくれるでしょう。

NG例2)
I have chronic joint pain..
慢性関節痛がありましてねぇ

*病気の話はドクターにするのが一番です!と返されそうです。

特にビジネスでは健康が重視されているので自分の不健康の話はタブーです。

NG例3)
I had to file for bankruptcy.
私は破産申告をしなければなりませんでした。

【〇〇だと思ってた!】

心の声が口から出て失敗する代表例です。

実際に会ってみたら感じが違った、というのはよくあることです。

「本当のことなんだから言ってもかまわない」と思っていたら、ネイティブとうまくやっていける成功率は低いでしょう。

これを話題にされると相手は「期待に応えられなかったかな」と思ってしまいます。

NG例1)
You are taller than I was expecting.
あなたって私が予想していたより背が高いのね。

*もちろんShorter「低い」Thinner「細い」Larger「大きい」Younger「若い」Older「年齢が上」も話題にしません。

NG例2)
You look different than you sound over the phone.
電話越しで話した感じとは違っているね。
NG例3)
I would never have guessed you were Canadian.
ボクはあなたがカナダ人だったなんて思いもしなかったよ。

【自分の世界に引き込む】

ひとりで会話を独占したり、自分自身のことばかり話していては相手の気持ちを掴むことはできません。

そればかりか周りを退屈にさせてしまいます。

独りよがりにならずに初対面の人と会話を続けるコツはHow did you get into this group?「どうやってこのグループに入ったの?」What brought you to Yokohama? 「横浜に来たきっかけは何ですか?」などの質問をすることです。

【日本人だからやってしまうNG話題】

いつも話している話題なのにネイティブには通用しない話題があります。

意外と日本人には気が付かないNG 話題を集めてみました。

ハッとすることがあるかもしれませよ。

− 血液型

血液型も個人情報です。

日本人ならだれもが自分の血液型を知っていますが海外では自分がどの血液型か知らない人もいます。

初対面でいきなり血液の話なんてネイティブは引いてしまいます 。

− 肌や目の色

相手から持ち出されない限り、人種やカラーの話は避けておいた方が賢明です。

− ダイエット、体型

日本人はダイエットにとても興味がありますね、また体型も欧米人とは違ってスリムな人が多いです。

そこを考えずに話題を振るとイヤミな感じになってしまいます。

− 英語学習

英語を話す人と知り合うとすぐに「英語を教えて!」と言うのは図々しすぎます。

ネイティブは英語学習の教材ではありません、そこまで考えていなくてもやはり一方だけにメリットがあるような話題は喜ばれません。

− 占い

占いなら堅苦しくなくゲーム感覚で盛り上がれそうですか?

占いは宗教や文化によってタブー視されることがあります。

人によっては占いをする人を避けるほどです。

ミステリアスというよりも不気味な人に思われちゃいます。

【まとめ】

初対面のネイティブと話すなら英語にも敬意を持ちましょう。

ムリにこなれた感じを出そうとスラングに頼らなくてもいいのです。

自分の英語で気持ちを込めて話したほうがが好印象です。

また、激しい討論になりそうな話題は政治です。

ネガティブ、政治、お金、の話題は英語圏でも初対面で避けたい話題のトップ3です。

他にも宗教、妊娠、外見の話題は初めて会った人と話すにはプライベートすぎます。

相手が返事に困るような自分の不幸な身の上話、自分中心の話題も避けるべきです。

会う前に電話などで話したことがある相手とは、同じ初対面でもちょっと違った対応が必要です。

実際の印象との違いを指摘すると「期待を裏切ってしまった」という感覚を与えてしまいます。

日本人がやってしまいそうなNGな話題は血液型、肌や目の色、ダイエット、体型、英語学習、占いなどがあります。

共通して言えるのは相手の立場に立つと何がNG話題なのか、どうしてNGなのかがわかってくることです。

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