「もったいない」の英語|8つの単語で通じる!例文とその他の表現

モノを大切にする文化ってステキですね。

ところで「もったいない」と言う言葉は日本語以外にはないなんて話しを聞いたことがあります。

だから海外でも「もったいない」はMottainaiで通じるって本当でしょうか?

残念ながら私の経験からはYESとは言えません。

Mottainaiという言葉が英語化するという話に将来性はありそうですが、いまのところ「もったいない」もきちんと英語にして言わないと伝わりません。

実は北米では小学校からすでに“ムダな浪費はしない“という教育が浸透しています。

一方でネイティブにとって金銭の話のハードルは低めです。

自分がどのくらい節約や倹約をしているのかを美談として話すこともめずらしくありません。

日本語の「もったいない」は「もったい」+「ない」ですね。

面白いことに英語の「もったいない」も打ち消しの言葉を使って表現することが多いのです。

それでは「ムダにしない」と「ふさわしくない」の二つの意味の英語表現を紹介していきます。

【ネイティブ流「ムダにしない」考え方】

ネイティブたちの「もったいない」はお金に結びつくことが多いようです。

もちろん時間や労力に対しても「もったいない」と感じるのですが、日本人ほどではありません。

海外ではお金やモノのムダを少なくするためにリサイクルやリユースが盛んです。

あるときファストフード店で、男性が使い切れなかったクーポンを後ろに並んでいる人に譲っているのをみかけたことがあります。

ネイティブの「もったいない」気持ちの表現ですね。

それでは英語では実際にどう表現するのでしょうか。

【「もったいない」−ムダにしない−英語表現】

「もったいない」の表現に限らず日本語をムリに英語に置き換えようとしてもなかなかうまくいきません。

シンプルに考えましょう、「もったいない」はある基準を超えてしまったときの表現です。

実際、日常的にあちこちで起きるToo match / many も直訳では「(値段が)高すぎ」「多すぎ」ですが「もったいない」の意味でも使われているのです。

Waste − ムダにする、 浪費する

Loss − 浪費、損失、喪失

Ruin − 破滅、破産

Still good / OK / nice − まだ大丈夫

Overspend − 使いすぎ

・Waste

「ムダにする」「浪費する」の代表的な英語表現です。

発音はウェイステ(トゥ)です。

Wasteを使った「もったいない」の表現もまたよく使われています。

名詞では「ごみ」「廃棄物」の意味も持っています。

家の周りの刈り取った雑草や、庭で熟して落ちてしまったフルーツなどはYard Wasteと呼ばれゴミとは別に収集されます。

Wastage「浪費」Wastefulness「ムダ使い」と一緒に覚えてしまいましょう。

例1)
Don't throw away your leftovers. It's a waste!
食べ残しを捨てちゃダメよ。もったいないからね!

*「捨てる」はThrow outという言い方もあります。

こちらは「ポイッ」の感覚です。

例2)
You are playing the game all day today. What a waste of time.
オマエ今日、一日中ゲームしてるな。時間のムダだよ。

・Loss

「浪費」「損失」「喪失」を表す単語です。

日本でもFood Loss「食品廃棄物」はよく耳にする英語ですね。

フードロスは食品を調理する上で出る廃棄物のことです。

もうすでに「もったいない」という言葉が頭に浮かんだのではないでしょうか?

このようにLossを使って「もったいない」を表現することもできます。

例1)
The contract is unavailable? It’s a terrible loss, those are wonderful products.
契約が無効だって? そりゃもったいないことになるぞ、あれは素晴らしい製品なんだ。

* A terrible lossは「とんでもない損失」です。

*Garbage、 Trash、 Waste、 Rubbish 、Litterは代表的な「ごみ」を表す単語です。

また勝手に捨てて後で問題になるのは Scrap「破片」「切れ端」「廃棄 」やJunk「ガラクタ」「くだらないもの」です。

人によってモノの価値は変わるものです。

・Ruin

辞書には「破滅」などこの世の終わりを連想させるような訳が出ています。

実際には「ダメにする」くらいの表現としてよく使われます。

高級な食器に傷をつけてしまったらYou ruined my beautiful plate!...あなた、私のステキなお皿を台無しにしてくれたわね…(あぁもったいない…)となります。

ところで食器などがかけていることを英語でChipped 、ひびが入っていることはCrackedと言います。

これらの表現は日常英会話でたくさん出てきますよ。

例1)
If you leave the food in the fridge too long, the food will be ruined.
食べ物を冷蔵庫に入れっぱなしにしたら 、食べ物がダメになっちゃうよ(もったいないよ)。

・Still good

「まだ大丈夫だよ(もったいない)」はStill goodで表現できます。

「もったいないから新しいものに替えないで欲しい」「まだ使えるからもっと使っていたい」などの「もったいない」にはこの表現が一番です。

お気に入りでボロボロになったTシャツを捨てられそうになった時にもすかさずこう言えば考え直してもらえるかもしれませんね。

また、Good の代わりにOK やNiceを入れて表現することもできます。

例1)
Do you need a new backpack Jimmy? That one’s pretty old.
新しいバックパックが必要なんじゃないのジミー?あれ、かなり古もんね。

No no no, It's still good Mom.
そんなことないないない、まだいいよママ。

*例5では新しいバックパックに変えるのはまだ「もったいない」といったところです。

Noを3回も繰り返して新しいバックパックが必要ないことを強調しています。

どんなに古くなってもお気に入りのモノって手放したくないですね。

例2)
Those chips are old, just chuck them.
そのチップスは古すぎよ、捨てるしかないわ 。

What are you talking about? I just bought this last night. It must still be nice.
は?なに言ってるの? これ夕べ買ったばかりだよ。 絶対まだ大丈夫(捨てたらもったいないよ)。

* Pitch も「捨てる」の意味でよく使われる単語です。

またPotato chipsポテトチップスはスラングでChipsチップスです。

ちなみにファストフード店などでおなじみのフライドポテトもChipsまたはFriesと言います。

Fried Potatoと言ったら一般的にゴロゴロしたジャガイモ料理を連想するでしょう。

・Overspend

お金の使いすぎなどに使います。

Overdoなら「やりすぎ」 Overdoseは「過剰摂取」「危険量」です。

いずれもOverを使って度を越したことを表現しています。

関連した言葉に「過ぎたるは及ばざるが如し」というのがありますが英語でこれをToo much of a good thingと言います。

日本語よりちょっとソフトな言い方ですね。

例1)
You just need to buy a pair of boots. Don't overspend on Black Friday. Save your money.
ブーツだけ買えばいいのよ。 ブラックフライデーでムダ使いしないでね。節約しなさいよ。

*北米では秋の祝日、サンクスギビングデーの後にとっておきの“お買い物デー”がやってきます。

大幅に値下げされた商品を狙ってみんなクリスマス前にたくさん買い物をします。

その日をBlack Fridayと呼ぶのです。

【ネイティブ流「ふさわしくない」考え方】

例えば結婚式などの大きなイベントに出席するとき、どんなに高価で高級なものでもジーンズにTシャツは選びません。

ネイティブたちは値段が安くても古いドレスでもあまり気にしません。

むしろTPOに合った服装なら新品で高価な洋服でなくてもいいと考えます。

またお金持ちでも夫婦二人の生活なら5LDKのような大きな家は必要ないと考え、子供が独立した後はサッサと小さなアパートメントに引越しするカップルがたくさんいます。

生活に他人と比べない“自分らしさ”を追求するのがネイティブ流です。

ライフスタイルもバランス重視なのですね。

*TPO : Time「時間」, Place「場所」, Occasion「場合」

【「もったいない」− ふさわしくない − 英語表現】

ビーチにザブンと泳ぎに行く直前に念入りにシャワーを浴びてヘアスタイルもバッチリキメて行ったらどうでしょう。

せっかくキレイに洗った体もサラサラの髪も一瞬で台無しになっちゃいます。

このケースもまた「もったいない」と表現できますね。

これから説明するのは「私にはもったいないくらいの妻だ」と良すぎる時やバランスが悪い時、合理的でない時などの「もったいない」の英語表現です。

なにかをやんわりと断るときにも使えます。

Too nice − 良すぎ

Unfit − ふさわしくない

Unfair − 不公平、不平等

・Too nice

言葉ではNiceと言っていますが、この表現は「ふさわしくない」「もったいない」とネガティブな意味で使われます。

Tooは過剰なことを表現します。

もしこれがToo ではなくVery 、So、 Prettyだったら「とてもステキ」の意味になるのです。

用途に合わせてNiceの代わりにGorgeous、 Beautifulなどの形容詞を 変えてみましょう。

例1)
A Hi, are you looking for chopsticks? How about these?
こんにちは、お箸を探していらっしゃるならこちらはいかがでしょうか?

B : Thank you, but I just need disposable chopsticks. Those are nice too.
ありがとう、でも普段使いのお箸がほしいの。 それはステキすぎよもったいないわ。

例2)
This is too gorgeous for a dog pen.
これを犬の柵にするなんてあまりにももったいない。

・Unfit

Fitの前にUnがついて「ふさわしくない」「適切でない」とネガティブな意味になっています。

Fitはサイズや形状が適切かどうかを指す言葉です。

ところで結婚相手に「ふさわしい」と言う時にはFitではなくMatchを使います。

またDid you find right person?と言われたら「あなたにふさわしい人が見つかった?」の意味です。

例1)
The house has 5 big bedrooms and is unfit for an old guy like me.
その家には5つの大きなベッドルームがあり、私のような一人者の老人にはもったいない。

* Unfit はDoesn’t fit と表現すれば口語的になります。

・Unfair

「不公平」という言葉でも「もったいない」が表現できます。

“もし◯◯だったらもっと◯◯できたたのに…”なんていうケースがそうです。

普段よく使っている英単語ばかりですがこんな活躍の仕方があるのです。

例1)
If Uber and other platforms were not so busy, taxi drivers could make more money. It is unfair.
ウーバーや他のプラットフォームがこんなに繁盛してなかったら、タクシーの運転手だってもっとお金を稼ぐことができたのに。 もったいないよね(不公平だよね)。

*タクシードライバーが商売の邪魔をされていると感じています。

「あいつらがいなければもっと稼げたはずなのに(あいつらばかり稼いでいる)」という「もったいない」です。

ところで日本でもおなじみのウーバーはUberと書き、発音もウーバーでOKです。

【「もったいない」の反意語は「もったいなくない」 】

「贅沢」と「ムダ」は違いますね。

「贅沢」と「豪華」もまたちょっと違います。

でもシーンによっては「贅沢ではない」は「もったいなくない」に相当するのです。

ちょっと混乱しちゃうかもしれません、頭を整理してみましょう。

「もったいなくない」意味に使える言葉をいくつか集めてみました。

会話の流れや内容に合わせて選ぶ単語を変えてみましょう。

例文のどちらにも「もったいなくない」雰囲気が感じられます。

Luxury − 贅沢

Extravagance − 浪費 贅沢

例1)
Even if I had the newest smartphone; these days, it’s not even a luxury.
例えオレが最新のスマホを持っていたとしても、最近はそんなに贅沢じゃないよ(もったいなくないよ)。
例2)
The investment is different from extravagance.
投資は贅沢とは別じゃん 。

【「もったいない」の関連英語】

会話をしているときに“どの英単語を使おうかな”といくつか候補がでてくるようになったら英会話も初心者卒業ですね。

さて「もったいない」の関連英語の紹介です。

ボキャブラリーが増えると会話のスピードも速くなりますよ。

Dissipation − 浪費、喪失

Disuse − 使わない、不使用

Expenditure − 支出、消費、

Fritter − ムダ使いする、時間を浪費する

Improvidence − 考えなしの浪費

Squander − ムダ使い

Glut − 過度に供給する

Damage − ダメージ、被害、損傷

Dissipate − 放散する、浪費する

Surplus − 余剰、余り

Wastefulness − ムダが多いこと

Improper − 不適切な、妥当でない

Inopportune - 不適当な、都合の悪い

Unreal − 非現実的

Unbecoming − ふさわしくない、似合わない、あるまじき

【まとめ】

英語を話す時に“どの単語を選ぶか”と同時に“なにを言いたいのか”を考えることが大切です。

「もったいない」の表現も「ムダにしたくない」のか「ふさわしくない」のかで全然ちがってきます。

言葉選びのヒントとして【ネイティブ流「ムダにしない」考え方】【ネイティブ流「ふさわしくない」考え方】 で日本人とはちょっと違った英語圏の日常生活を紹介しています。

「もったいない(ムダにしない)」はWasting やStill goodを使えばOKです。

「うちの子にはもったいないわ」のような表現ならToo nice「上等すぎる」のようにTooを使うと簡単です。

いつでも表現はひとつとは限りません、【「もったいない」の関連英語】 で単語力をアップさせましょう!

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