『used to』が使いこなせるようになる為の5つの基礎基本
「昔は〜だった」と言いたい時に使う『used to』。
助動詞、熟語の中でも上級者向けの文法ですが、ネイティブとの会話や海外ドラマでもよく出てくるフレーズの1つで、英語の上達を目指すなら、必ず使えるようになっておきたい文法です。
様々な表現がありますが、覚えるべき基本の形はたったの3つ!
これさえ覚えれば『used to』は簡単にマスターできます!
1、『used to』とは・・・?
『used to』は助動詞の1つで「昔は〜だった」「昔はーしていた」など、現在と昔を比べて話す時に使われる表現です。
助動詞とは『can』や『will』、『should』など動詞の前に付けて動詞を補佐する言葉で、助動詞の後にくる動詞は必ず原型になるというルールがあり、これは『used to』の場合にも適応されます。
『used to』には助動詞の『used to』、そして熟語の『be used to 』『get used to』の3つのパターンがあり、同じ文法と思われがちですが、意味も使い方も、そして疑問文や否定文、過去形、未来形の作り方もそれぞれ違うので、分けて覚えましょう。
ポイント1:3つのパターンの意味と使い方・・・
『I live in Tokyo.』(私は東京に住んでいます。)を例にして3つの文を比べてみましょう。
・『used to 』・・・昔〜していた。
(私は昔東京に住んでいました。)
昔は住んでいたけど今は住んでいない状態です。
・『be used to 』・・・〜することに慣れた。
(東京に住んでいることに慣れました。)
昔は田舎が恋しかったけど今は東京暮らしに慣れた。そんなニュアンスです。
・『get used to』・・・〜することに慣れようとしている。
(東京に住むことに慣れようとしています。)
少し前までは田舎が恋しかったけど、今頑張って東京暮らしに慣れようとしている状態です。
どうですか?
3つのパターンは似ているようでニュアンスが違いますよね。
似ているけど文法が違うので一緒に覚えると混乱してしまいますので、まずは1つずつ覚えていきましょうね!
ポイント2:『used to』は助動詞!使い方は一緒
I can play baseball. (私は野球ができます。)
I will play baseball tomorrow. (私は明日野球をするでしょう。)
I have to play baseball. (私は野球をしないといけません。)
I used to play baseball. (私は昔野球をしていました。)
ポイント3:『use』と『used to』は全くの別物
動詞の『use』が使われているので、「使う・・・?」「使われていた・・・?」など意味を混合しがちですが、『used to』の場合「使う」とは訳しません。
I used to have a blue pencil. (昔青い鉛筆を持っていました。)
ポイント4:疑問文、否定文の時もそのままでもOK!
時代とともに言葉は変わっていくもので、この『used to』も時代の流れの中で形が変わってきたものです。
『used』と過去形になっているので、疑問文、否定文のときは『use』と原型に戻すともよく英語の教材などでは言われていますが、ネイティブに聞くと『used to』は『used to』のままで疑問文、否定文を作ると言いていました。
学校のテストなどで出てきた場合は、学校の先生が教えた通りに答えないときっと点をもらえないと思うので、そこま素直に先生の言われた通りにするのがいいですが、一般的な会話やネイティブの中では『used to』は過去形として使うのではなく、1つの助動詞として使われているように最近ではなっているようです。
学校のテストでは、この書き方が正解です・・・
(昔ピアノを弾いていました。)
Did you use to play the piano?
(昔はピアノ弾いてたの?)
I didn’t used to play the piano.
(昔はピアノは弾いていませんでした。)
最近ではこれも正解!
(昔はピアノ弾いてたの?)
I didn’t used to play the piano.
(昔はピアノは弾いていませんでした。)
否定文はこんな文でもOKです!
(昔はピアノは弾いていませんでした。)
I used to not play the piano before.
(昔はピアノは弾いていませんでした。)
2、「昔は〜だったな」と言いたいときは『used to』を使う
ではまずは、『used to』の使い方を紹介していきます。
これを使いたい場面は2つ、「昔何かをしていたけれど今はしていない時」、もう1つは否定文にもなる「昔はしていなかったのに、今はしている事」を話したい時に使われます。
単純に「昔〜していました。」と言いたいときは過去形で文を作ればいいだけですので、『used to』を使う必要はありませんよね。
「昔の状況と今が違います。」と言いたい時に使う表現だという事を覚えておけば、過去形の文とは混乱しませんよね。
- 普通の文
-
I play tennis.
(私はテニスをします。)
- 過去形
-
I played tennis.
(私はテニスをしました。)
- used toの文
-
I used to play tennis.
(私は以前テニスをしていましたが今はしていません。)
見比べるとわかりやすいですよね。
3、物事に慣れたら『be used to 』
次は『be used to 』の使い方です。
同じ『 used to 』ですが、Be動詞をつけるだけで意味が変わり、「〜する事に慣れました」という意味になります。
Be動詞は普通のBe動詞の文と同じく、主語によって形を変えるだけです。
- 普通の文
-
I speak English.
(私は英語を話します。)
- 『be used to 』
-
I am used to speaking English.
(私は英語を話すことに慣れました。)
- 過去形
-
I was used to speaking English.
(英語を話す事に慣れていました。)
- 未来形
-
I will be used to speaking English.
(すぐに英語を話すことになれるよ。)
『used to』との文法の違いは、『be used to 』を使うときは、後ろにくる動詞は動名詞『動詞+ing』で文を作ります。
- I used to speak English.
-
(昔は英語を話していました。)
- I am used to speaking English.
-
(英語を話すことに慣れました。)
4、慣れてきている途中は『get used to』を使おう!
物事にまさに今慣れてきている!そんな真っ最中には『get used to』を使います。
『get』のは「〜を取り入れる、手に入れる」というニュアンスがあるので、そこをイメージできれば、この熟語の意味を忘れてしまっても、なんとなくは言いたい事がわかるのではないでしょうか。
『be used to 』と同じで、『be used to 』+動名詞で文を作ります。
- 普通の文
-
Mike drives a car.
(マイクは車を運転します。)
- 進行形
-
Mike is getting used to driving a car.
(マイクは車の運転に慣れはじめた。)
※Be動詞を使っているのは現在進行形にするためです。
- 過去形
-
Mike got used to driving a car.
(マイクは車の運転に慣れました。)
5、丸暗記して使おう!ネイティブがよく使う『used to 』の文
ではこの『used to』をネイティブはどんな場面で使っているんでしょうか?
丸暗記して、そのままフレーズとして使えるように練習してみましょう!
(昔はカッコ良かったのに。)
②There used to be a good Italian restaurant before.
(昔はイタリアンの店だったな。)
③We used to date…
(昔付き合ってました。)
④I used to be a good surfer.
(昔は良いサーファーだった。)
⑤Nikki is used to working at the new office.
(ニッキーは新しい仕事に慣れました。)
⑥I’m getting used to doing this now!
(今やっと慣れてきたと所!)
⑦This is going to take some time getting used to.
(慣れるまでに時間がかかりそうだ。)
⑧I used to be your age too.
(私もあなたと同じく若い時があったのよ。)
⑨My English isn’t what it used to be.
(昔みたいに英語が話せないや。)
⑩My boyfriend used to be so kind to me but he’s not anymore.
(彼、昔は優しかったのに最近は全然です。)
まとめ
今回は『used to』『be used to 』『get used to』の3つの文を紹介したした。
似ている文なのに、文の作り方も意味も違うので、少し難しく感じてしまうかもしれませんが、この3つを使った文は一般会話でもよく出てくるフレーズなので、ノートに自分で例文を作って書いたり、声に出して何度も練習して使えるようになりましょうね。